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これだけでは終わらない「ルーメン」と「カンデラパワー」のお話1

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今までの解説から、懐中電灯のカンデラ値を大きくするには、電球の発する光量を上げるか、
同じ光量でも反射板でより効率よく一点に集光するというか、という2つの方法があることがお判りいただけたことと思います。
懐中電灯の発光量を増すことは、電球のワット数を上げれば簡単に出来ますが、これでは電池がすぐに無くなってしまいます。
使用時間と明るさのバランスを取ることは、実用的な懐中電灯を設計する上で大きなポイントとなります。
それ故に、大きなワット数の電球を安易に使用することは出来ません。
こうなると集光率を上げることが、カンデラ値を向上させる近道となります。
しかも、僅かな集光率の向上はカンデラ値に大きく反映します。
試作段階の試験では、5割アップは比較的簡単に達成できます。
しかしピンポイント集光では、遠距離照射には利があるにしても、近距離での使用には不都合となってしまいます。
距離では一点が非常に明るくなりすぎると、目の絞り機能によりその周りが極端に見にくくなってしまうのです。
ライトの焦点調整機能が非常に便利なのはこのためです。
遠くを照らすには焦点を一点に集光して、近距離を照らすときには配光範囲を広げることが出来るためです。
しかし、この焦点調整を実現するためには、どうしても配光にリング状のムラが発生してしまいます。
ストリームライトの製品では、このムラを最小限にするために、リフレクターに微妙なディンプル(凹凸)加工を施しています。
実はこのディンプル加工がカンデラ値の大敵なのです。
「リング状の配光ムラをとる」=「光を分散してムラを無くす」、つまり光を散らせている分、集光率が下がり、カンデラ値が稼げなくなってしまうのです。
特にリフレクター内にLEDと電球が混在するライトでは、リフレクター内のLED部分の影を無くすために、
電球周りのディンプル加工を強めにする傾向があります。
これによりカンデラ値が稼げなくなり、マーケティング上で不利な数値はスペックに載らなくなるのです。
ライト本来の使い勝手は向上しますが(特に中、近距離で)、数値の見栄えが下がるので公表しないというジレンマがメーカーにはあるようです。
 
次回へ続く

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