「懐中電灯」と「フラッシュライト」は同じ? 違う?
ルミテック日本 「懐中電灯」を米語(アメリカ英語)にすると「フラッシュライト」。
スペルは続けて「Flashlight」と一単語になります。
当社は「懐中電灯」の販売を専業としているにも関わらず、「フラッシュライト」という表現を基本的には避けてきました。
と申しますのも、「フラッシュ」という部分が、日本語ではカメラのストロボライトのような短時間の閃光を意味することが多く、「懐中電灯」の米語が「フラッシュライト」であることを認知していないお客様を困惑させてしまうのではないかとの思いからでした。
かといって「懐中電灯」という表現は、どこかノスタルジックで「ぼんやり灯る電球時代のもの」を思わせて、今日のストリームライト製品とは異なったイメージの日本語表現であることも否めませんでした。
しかし、先日、当社のWEBを担当している会社からサポートを受けてみると、WEB検索には「フラッシュライト」というキーワードが意外に多く使われていることが判りました。
これまでの私の思いこみに反して、ある目的を持って「懐中電灯」をWEBで探しているお客様にとっては、「懐中電灯」と米語の「フラッシュライト」は同義として定着していることが伺えました。
イギリスとアメリカで意味が違う?
ここまでアメリカ英語を「英語」ではなく「米語」と記してきたのには訳があります。
イギリス英語「英語」では「懐中電灯」を「フラッシュライト」とは言わないためです。
「米語」と「英語」の違いは数々ありますが、「Flashlight」もその一つです。
私は仕事柄、この違いのために、アメリカ人とイギリス人の会話がかみ合わない場面に幾度となく出くわしたことがあります。
イギリス人「そこにあるトーチ(Torch)をとってくれ」
アメリカ人「どこにトーチがあるんだ?」
イギリス人「その工具箱の上にあるだろ」
アメリカ人「トーチなんか無いぞ。フラッシュライトならあるが...」
イギリス人「それだ、それ!」
アメリカ人「これはトーチじゃない。フラッシュライトだ!」
イギリス人にとって「懐中電灯」は「フラッシュライト」ではなく「トーチ(Torch)」。
アメリカでは「トーチ」は火を付ける「たいまつ」。
そう、あの「自由の女神」がもっているのがアメリカでは「トーチ」なのです。
イギリスでは昔に使用していた「たいまつ(Torch)」が電化されて「電気式トーチ(Electric Torch)」になり、現在では「Electric」が省略された「Torch」になったそうです。
画像検索の結果は?
では、これら「懐中電灯」を指すキーワードをGoogleで検索してみるとどうでしょうか。
Google上では同義語とされているキーワード同士ですが、結果は大きく異なりました。
特に興味深かったのは画像検索の結果です。
「懐中電灯」では一般家庭向けの廉価なライトが、「フラッシュライト」ではストリームライト製品も混ざって金属製モデル中心のスペシャリティーライトが、「トーチ」では主に火を付ける「バーナー」や「たいまつ」が優勢となって表示されました。
この結果から、当社は「フラッシュライト」という表現を早急に解禁する必要性を感じ、10月発行予定の「ストリームライト総合カタログVol.15」より、このキーワードを積極的に使用することにしました。
しかし、同義語にも関わらず英語表現の「トーチ」では、「懐中電灯」のようなものがほとんどヒットしなかったのも興味深い結果でした。
確かに、日本で「懐中電灯」を「トーチ」という人がほとんどいないので当然かも知れません。
日本では米語と英語が混在していて、どちらか片方が多用されると、他方はほとんど使用されないほど認知レベルが下がってしまうようです。
車のボンネット(英語)とトランク(米語)などは良い例ですね。
では英語の「Torch」で検索するとどうなるのでしょうか?「たいまつ」に混ざって、出てきました「懐中電灯」。
まとめ
たかが「懐中電灯」を示す1ワードからの展開ですが、いろいろなトピックに飛び火して面白い探求をすることができました。
「フラッシュライト」、「懐中電灯」、「トーチ」専門の当社が、いままでこれをしてこなかったとは...。創業19年目にしての反省です。
WEB制作会社のサポート担当さん、気づかせてくれてありがとうございます。 牧野
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