STREAMLIGHT ストリームライト 010SR ナックルヘッド スポット 充電式 防爆 レスキューライト
ルミテック日本Aナックルヘッド スポット 米国防爆
本日ご紹介するストリームライトは消防・レスキュー用ライトの一つ「ナックルヘッド スポット」です。こちらのライトは光源部であるライトユニットが360度回転し、210度上下に動く可動性に優れたヘッドを持つ充電式のモデルです。また、数種類あるナックルヘッドの中でのこのスポットモデルは非常に狭角な光りを照射できるモデルで、同社のサバイバーに匹敵するモデルです。サバイバーよりは大柄となりますが、可動性に富んだヘッドとボディ背面に備えられたクリップや強力マグネットにより幅広い状況で使用することが出来るモデルとなります。
ナックルヘッド スポットはサバイバーシリーズに大別されます。サバイバーと同じチャージャーを使用し、付属するアクセサリー類も同じです。ナックルヘッドシリーズは型番90338の専用ニッカド充電池を使用します。チャージャーは旧型の電球モデルとも一緒なので、すでにサバイバー系のライトをご使用のユーザーにはライト単体(充電池込)がお買い得です。新旧の性能の違いに関係なく、充電器やACアダプターが使いまわせるのは専用品としては非常に便利なことだと思います。
ナックルヘッドシリーズの特徴の一つ上下左右にグルグルと回転するヘッド
この優れたヘッドの可動域が刻々と変化する現場状況の中で、消防士の活動に一層のフレキシビリティーを提供します。可動はスムースで任意の角度に留める事ができます。ラッチなどは無く思い通りに動かすことが出来ます。上下や左右が多少動くライトは珍しくないですが、これほど自在に動くライトも他にありません。微妙に角度を調整する際などストレス無く使用することが出来ます。
背面にある強力なマグネットで鉄などの金属面に貼り付けることが出来ます。ベビーデューティーラックや車のボンネット裏に貼り付けてエンジルームを照らしたりなどワークライトのような使い方も出来ます。レスキューモデルながらかなり優れた汎用性を持ちます。消防士の方の活動は消火活動だけに留まりません。防災・防火活動や消防車の点検管理など幅広い用途で使用できると思います。
なお、背面にあるマグネットは任意で取り外すことが出来ます。取り外す為の六角レンチも付属します。
サバイバーとの比較
同じパーソナルライトとして人気のある新型のサバイバーと外観や大きさを比較してみました。ロープロファイル(かさばらない)を目的とした新サバイバーに比べナックルヘッドスポットは大柄です。やはり可動部である首の部分が大きな違いです。また、スイッチボタンがボディ側面にあります。サバイバーほど大きくはありませんがドーム型のスイッチカバーは押しやすく、厚手の耐火グローブ越しでも見失うことはありません。
クリップはバネのテンションで戻る強力なもの。50mmの幅広ベルトにも対応します。サバイバーには金属製のDリングが付いておりますが、ナックルヘッドスポットはクリップのトップにホールが開いており、そこにフック等をかけるようです。合理的ですがDリングの方が丈夫そうです。
一番の違いは重さです。最新のサバイバーIECはリチウムイオン充電池を使用しております。リチウムイオン充電池は軽量でパワフルなのが特徴。対するナックルヘッドスポットは従来型のニッカド充電池。両者の重さは267gも違いがあります。リチウムイオン充電池が一般的になりつつある昨今、なぜナックルヘッドがニッカド充電池を使うかと言えば「防爆認証」の縛りがあります。防爆認証では使用する電池も登録が必要です。つまり、新しい電池が開発されたからと言って簡単に登録電池以外のものを使用することは出来ません。
なんだか贅沢なリフレクターです。元々は2灯LEDを搭載したワイドな配光のナックルヘッドのヘッド部を使用していますので、集光性の高い配光を得るために深く掘られたリフレクターは樹脂にアルミが蒸着されたものです。深さは約30mm スムースリフ部分の口径は約34.3mmとなります。このリフレクターから予想できる配光はかなり狭角なものです。薄い周辺光と鋭い中心光を照射します。
他のストリームライト同様、ヘッド部分はメンテナンス性に優れ、風防レンズ、リフレクター等が簡単に外し交換作業が出来ます。
煙の中での配光比較
サバイバーと比較されることが多いこのモデルですが、実際に煙の中でその配光を比較してみました。
明るさは共に180ルーメン程度ですのでほとんど違いはございません。実際に光りが放出される口径がナックルヘッドスポットの方が小さいので中心光軸は細くなります。ただ、サバイバーのような特殊な光学レンズではないので周辺光が発生します。
サバイバーIEC
ナックルヘッドスポット
いかがでしょうか?照射する距離によっても違ってくると思いますが5m程度であればさほど違いがないように思えます。サバイバーの帯のような光軸と比べるとやや細く感じますが、それが使用上大きなデメリットになるシーンは少ないのではないかと思います。どちらも非常に優れた煙中透過性を有しています。
では、煙りのない空間ではどのような見え方の違いがあるか?試してみました。
サバイバーIEC
ナックルヘッドスポット
どちらも中心光が激しく明るいですが、やはりナックルヘッドスポットの周辺光は充分な広さを持ちます。「専用機」的な用途であるサバイバーに対してナックルヘッドは汎用性が魅力のライトです。常に火災現場の最前線で使われるだけでなくそれ以外の状況においても使えそうなのがメリットです。消火後の火元確認などある程度広い範囲を照らしたい時にこの配光は役立ちます。
ナックルヘッドスポットは電子制御により安定した光量をバッテリー切れまで維持すると共に3パターンのモードを搭載し、状況に応じて明るさを変えることができます。Hiモード180ルーメンでは照射距離210mの光を放ち、「微光」モードは暗闇での行動には充分な明るさを保ちつつ、20日間も連続点灯し続けます。やや重たいボディのおかげか卓上に置いても安定するのでハンズフリーでの作業にも便利です。
ボディーには耐久性にも非常に優れたスーパータフナイロン樹脂を使用。2mからの落下テストにも合格したIPX4の防滴構造となっています。毎日の使用にも経済的な専用充電池に加えて、付属する乾電池ホルダーを使用して単3形アルカリ乾電池でも使用することができます。また、米国の防爆認証も取得していますので、万が一の爆発性雰囲気への遭遇にもリスクの軽減が期待できます。
消火、レスキューシーンでの利用はもちろん、消防士が携わる幅広い業務シーンに対応したナックルヘッドスポットはマルチプレーヤー的な存在と言えます。
ナックルヘッド スポット 米国防爆